開業時から使っていたエプロンがついにすり切れてきてしまいました。
ハブカフェを開業して4年目。シンプルな紺のエプロンは営業に必ず身に着けてきた相棒のような存在でした。

4年目の春も伊豆大島は新緑が美しい
このエプロンを購入したのは、錦糸町の駅ビルのインテリア雑貨屋でした。なぜ、錦糸町か。カフェを開業するにあたり、スキルを磨くためクッキングスクールに通うことにしたのですが、その教室が錦糸町の駅ビル内のカルチャースクールだったから。入学する際、必要なものとして「筆記用具、ふきん、エプロン」と書かれていました。それまで自宅で料理をするにしてもエプロンなどしていませんでした。
さて、エプロンってどこで買うものでしたっけ?

初代の紺色エプロン
スクール初日。結局、バタバタしていてエプロンをじっくり探す時間がないまま当日になってしまいました。学校に持っていくものを忘れてしまった小学生の気分です。それでも、「駅ビルなら何か見つかるかも。100均があれば、あるかもしれない」とワンチャンスを期待して探索開始。
1~3階までは大型家電店なのでここはまずないでしょう。5階はレストランフロアで6階は私がこれからお世話になるカルチャースクール。ということで勝負は4階のファッション・グッズフロアのみ。見つかるかマイエプロン!
若い方向けのファッション店舗、コスメショップなどの中に1カ所、カジュアルなインテリア小物、アクセサリーなどを置いているテナントがありました。私のセンサーが反応します。まず店舗内をざっと見まわします。かわいらしいキャラクターアイテムや、甘いピンク色の雑貨ばかり。ここになかったらどうしよう。すると、あまり目立たない奥のスペースに目を向けると。。ありました!ほんの数点エプロンがラックにかかっていました。花柄やレースのファンシーなエプロンの中にたった1点。ネイビーのエプロンを見つけたときは「これで教室の講師に怒られない」という安堵感でした。

温暖な波浮港周辺では早くもアジサイが咲き始めた
結局、そのエプロンをカフェ開業後もずっと使うことになるのですが、丸3年もすればすり切れる箇所も増えてきます。その都度、使わなくなったハンカチをカットしてあて布をしていましたが、さすがにくたびれてきたので愛着はとてもありますが長年の活躍に感謝をしつつ現役引退してもらうことに。
代わりには、ステキな女性オーナーが自ら一枚一枚、手作業で作り上げるリトアニア製リネンのきれいな紫のエプロンを選びました。錦糸町からリトアニアへバトンタッチです。
おろしたてのリネンはまだ固く、ちょっとよそよそしい風情ですが、使ううちにくったりと柔らかく、私の身体のラインに馴染んでくれるはず。色も少しずつ抜けてより落ち着きのあるものになっていくことでしょう。
モノを使うということは人生を重ねるということ。縁があって私の手元に来たこの新しいエプロンと共に新たな気持ちでハブカフェのお客様をお迎えしようと思っています。(つづく)